
6月から7月はジメジメとして嫌な時期ですが、北海道には梅雨が無いことをご存じですか?本州の梅雨のように、梅雨前線が近づきまとまった雨が降ることはありますが、前線が北海道に近づく頃には勢力を失って消滅することが多く、長い期間は続きません。そのため、気象庁の梅雨入り・梅雨明けの発表では北海道は除外となっているんです。
ただ北海道でも、正式な定義があるわけではありませんが「蝦夷梅雨」と呼ばれるものがあります。その鍵となるのが冷たく湿った空気を持った「オホーツク海高気圧」です。

影響を及ぼすのは主に5月~7月前半。オホーツク海高気圧からの冷気が北海道へ流れ込むことで、低い雲が広がりやすくなり、細かい霧雨が降ります。オホーツク海高気圧は動きが遅く、すっきりとしない梅雨のような空が続くため、蝦夷梅雨と呼ばれます。
とは言っても、オホーツク海高気圧の影響を受けるのもそれほど長い期間ではありません。北海道の短い夏は、カラッとした青空の日が多いのです。
そんな夏の北海道で見ごろを迎えるのがラベンダー。

7月になると、富良野市や札幌市内には可憐な花を求めて、世界中から多くの観光客が訪れます。本州でも栽培されているところはありますが、広大な土地に紫色の絨毯が広がる様子は北海道ならでは。実は国内で最初にラベンダーが香料の材料として本格的に栽培されたのも北海道で、札幌市南区には「ラベンダー発祥の地」の碑もあります。暑さと湿気が苦手なラベンダーにとって、梅雨が無く、夏でもカラッと涼しい北海道は、相性抜群の土地なのです。
さらに、梅雨が無い北海道だからこその味覚もあります。それはアスパラです。

ラベンダーと同じく、暑さと湿気が苦手な野菜です。日本各地で栽培されていますが、北海道では冷涼で乾燥している気候を生かして、広大な大地での露地栽培がさかんに行われています。太陽の光をたっぷりと浴びて育ったアスパラは、風味が濃厚で豊か。

また、北海道の夏は朝晩と日中の気温差が10℃以上になる日が多いのも、アスパラにとっては好都合です。その気温差によって、より甘味を蓄えたアスパラに育つのです。
北海道のアスパラの旬は春先と夏の2回。特に夏に出回る「夏アスパラ」は、春先に出荷されるものと比べて皮が薄く、柔らかい食感が特徴です。ただ、生産量が少なく希少なものでもありますので、見つけたらぜひ味わってみてください。


