
「早期注意情報の変更について」をもとに加工
シリーズで解説する新しい防災気象情報
第6回の今回は命を守る防災気象情報の活用方法についてです。
〇5日先までの警報級の可能性は「早期注意情報」を確認!
気象庁は5日先までに警報級の現象が予想されるとき、「早期注意情報」として[高]、[中]の2段階で可能性の高さを発表しています。
今回、これまで「大雨」の中に含めていた「土砂災害」の警報級の可能性を分離し、「大雨」、「土砂災害」、「大雪」、「暴風(暴風雪)」、「波浪」、「高潮」の6つの現象に関して警報級の可能性が発表されるように変わりました。
あすにかけては6時間幅で、あさってについては午前・午後の12時間幅で、これまでよりも時間幅を細かくして発表されるようになりました。
あさってから5日先までの早期注意情報は低気圧や前線、台風といった規模の大きな気象現象について警報級の可能性が予想できた場合に発表されます。早い段階から災害への心構えを高め、今後の台風情報や大雨に関する情報などに注意するようにしてください。
あすにかけての早期注意情報は積乱雲や線状降水帯などによる現象から台風などの大規模な現象について、警報級の可能性が予想される場合に発表されます。
具体的な使い方として
〇金曜日の段階で週末に警報級の可能性が予想されている場合
週末の予定の変更も含めて柔軟に対応できるように考えておく
〇翌日に警報級の可能性が予想されている場合
レベル3警報以上が発表され災害発生につながるような現象が発生するかもしれないと心構えを高めておく
などがあげられます。

出典:気象庁 新たな防災気象情報について(令和8年~)
「時系列情報(明日までの警報等の見通し)について」をもとに加工
〇あすまでの警報などの見通しはこれを確認! 「時系列情報」
今回、新しい防災気象情報に変わるタイミングで新たに始まったものとして、「時系列情報」があります。
これは、市町村ごとにあすまでの警報などの見通しを確認できるものです。
大雨、土砂災害、暴風、波浪、高潮、大雪などは3時間ごと、
乾燥、霜、低温、なだれは日ごとの状況の見通しが色で表示されます。
これはこれまでに解説してきたレベルと対応しています。
(レベル2:黄色 レベル3:赤色 レベル4:紫色 レベル5:黒色)
「時系列情報」の使い方としては、目先の警報等の見通しを確認できるのはもちろんですが、夕方や夜寝る前の段階で、寝ている間(夜間から翌朝まで)にレベル3警報やレベル4危険警報などが発表される見通しではないかということをあらかじめ確認できます。
大雨が予想される場合などは、ぜひ積極的に「時系列情報」を確認してこの後の状況悪化に備えるようにしましょう。
〇「早期注意情報」と「時系列情報」を組み合わせて避難行動につなげて
ここまでに説明した、「早期注意情報」と「時系列情報」を組み合わせて使うことでより的確な避難準備や避難行動を取れるようになります。ケースごとに見ていきましょう。

■ケース1
時系列情報で2日の未明(午前0時~3時)にレベル3、明け方から朝(午前3時~9時)にレベル4が予想される中、同時間帯に警報級の可能性が「高」となっているケース
この場合、夜間にレベル3土砂災害警報やレベル4土砂災害危険警報が発表される可能性が高いことが予想されます。夜、寝ている間に状況が悪化するかもしれません。自治体の避難情報に注意しつつ、できれば暗くなるまでに安全な場所に避難しておくなど早めに行動をし始めましょう。

■ケース2
時系列情報であす朝以降(午前6時~)にレベル2、あす午後に警報級の可能性が「中」となっているケース
この場合、いまの所の予想ではレベル2土砂災害注意報止まりの予想ですが、予想以上に雨雲が停滞したり、発達した場合はレベル3土砂災害警報やレベル4土砂災害危険警報が発表されるかもしれません。事前に非常用持ち出し袋の確認やハザードマップの確認をして、いざというときに避難できるように心構えを高めておきましょう。

■ケース3
時系列情報でレベル3以上の予想がなく、警報級の可能性で「中」以上がないケース
この場合はレベル3土砂災害警報やレベル4土砂災害危険警報が発表される可能性は低めと予想されているため、ひとまず安心というところですが、今後の天気予報で大きく予報が変わっていないかというところには注意しておきましょう。
ここでは「土砂災害」を例に見てきましたが、「大雨」、「高潮」に関しても同様です。
「早期注意情報(警報級の可能性)」と「時系列情報」を組み合わせて、心構えを高めたり、早めの避難行動につなげるようにしましょう。

〇命を守る防災気象情報は自分からも確認を!
気象庁から発表される防災気象情報や自治体から発表される避難情報はテレビやラジオなどの放送メディアを通じて広く周知されています。また、スマートフォンの防災アプリやエリアメール、SNSなどインターネットを使っても周知されています。
ただ、テレビ・ラジオなどの放送ではみなさん一人一人に合わせた細かな避難行動を伝えることが難しい側面もあります。(例:Aさんにはこのような危険が迫っているので、Aさんはここに避難しましょうなど)そのため、テレビやラジオなどで情報を受け取ったときは、ぜひ自分から気象庁のホームページや防災アプリなどを確認して、自分にいまどの危険が差し迫っているのかを確認して避難行動をとるようにしてください。
今回は「早期注意情報」、「時系列情報」について見てきました。
これらの情報はこれからの見通しについて早めに知ることができる情報です。ぜひ上手に使って命を守るための行動につなげられるようにしておきましょう。


