
「遊水地」という言葉、聞いたことはありますか?
大雨が降って川の水かさが増えたとき、川の水を引きこんで一時的に溜めておく場所のことです。下流に流れる水の量を少なくし、洪水被害を防ぐことができます。
東京都・神奈川県を流れる鶴見川は「暴れ川」と呼ばれ、度々水害をもたらした歴史があります。また、鶴見川流域の急速な市街化によって、河川や下水道対策だけでは水害を防ぎきれなくなりました。そこで、総合治水対策の一つとして作られたのが「鶴見川多目的遊水地」です。
都市部に設置された遊水地としては国内最大の規模!
総貯水量は390万m³、25mプール約10,000杯分の水を貯めることができます。
また、遊水地の名前に“多目的”と入っているように、治水の機能だけでなくグラウンドや遊具など都市機能も備えており、憩いの場となっています。

先日、国土交通省関東地方整備局の皆様と京浜河川事務所の皆様のご案内のもと「鶴見川多目的遊水地」の見学をさせていただきました。
見学で一番驚いたのが、「日産スタジアム」も遊水地の一部ということ!
特別に中を見せていただきました。

国内最大級のスタジアム!とっても広い!!
トラックを一周走った くぼてんき気象予報士は息が上がっておりました。

競技場の中では、遊水地という雰囲気は感じられません。秘密は競技場の下にありました。

出典:「鶴見川多目的遊水地について詳しく解説したパンフレット」
(国土交通省関東地方整備局京浜河川事務所ウェブサイト)より抜粋
川の水が遊水地に入ってきても、競技場部分は浸水しないような作りになっているのです。
2019年東日本台風の大雨では、鶴見川多目的遊水地の中に水を引き込み、日産スタジアムの下にも川の水が流れ込みましたが、台風襲来の翌日に予定されていたラグビーワールドカップ 日本vsスコットランド戦は無事開催されました。
鶴見川多目的遊水地では、2003年の運用開始から2024年までに計24回の洪水調節を行い、最大で154万m³(25mプール約3900杯分)を貯水。
このような対策により、浸水被害は減少しているとのことです。
今回伺った鶴見川多目的遊水地の詳しい情報や流域の歴史などは「鶴見川流域センター」で どなたでも学ぶことができます。

屋上の展望台からは、遊水地全体を見渡すことができますよ!(要予約)

いざというとき水害から街を守る遊水地ですが、普段は運動や地域交流の場として一般に開放されている所があります。
何気なく使っていた場所が実は遊水地だった!?ということもあるかもしれません。
身の回りの遊水地に注目し、防災・水害への理解を深めるきっかけにしてはいかがでしょうか。


